02 貴方のココが許せない
リース 「まず俺から。アリス。頼むからセイラに似てくるとこだけはやめてくれ!」
アリス 「え、えぇ!? 嘘……似てきた?」
リース 「笑顔で凶悪な事やらかす姿なんかそっくりだって。アレが二匹になったら洒落にならん」
アリス 「わ、わかったわ。気をつける。師匠みたいになるの、わたしもごめんだわ」
セイラ 「相変わらず酷い言われようですねぇ。ま、僕に対する不満はそれこそごまんと挙がりそうなので割愛しますが……」
リース 「意外と物分りいいじゃねーか。ってか、それだけ分かってるんなら奇行にはしるのをやめ――」
セイラ 「リースはあれですね。もう少し素直にならないと駄目ですね」
リース 「へ?」
アリス 「あー。それ思う。なんていうか、捻くれてるのよね」
シズク 「同感! もっと素直に自分の気持ちを言葉にしなきゃ」
リース 「そういうお前は、その鈍い頭の回転をどうにかすべきだな」
シズク 「うるさいわね!」
03 怖いもの
リサ 「ずばり、無いわね!」
リース 「あー、あんたならそう言いそうだ」
アリス 「師匠の奇行」
シズク 「ナーリアのお小言」
リース 「お前らもまた分かりやすいな」
シズク 「そういうリースは何なのよ?」
リース 「へ? 俺?」
リサ 「決まってるじゃない。リースはあれよ。お――」
リース 「だあぁぁぁ! ストップ!」
シズク 「えぇ! 何でよ。めちゃくちゃ気になるじゃない!」
リース 「やかましい! 別にいいじゃねーか」
シズク 「ケチ!」
アリス 「まあまあ……ところで、師匠の怖いものって何なのかしら?」
リース 「あいつの事だから『無い』とか言いそうだな」
アリス 「同感。ってことで師匠、怖いものなんてあるんですか?」
セイラ 「そりゃーありますよ。大切な人達が傷つく事は僕だって怖いです」
一同 「…………」
セイラ 「おや? 皆さん黙り込んでどうしたんですか?」
リース 「みんなセイラがまともな事言うからリアクションに困ってるんだよ」
04 腕相撲大会を開いたら
セイラ 「僕とリースじゃ勝負が見えてますね」
シズク 「リースが勝てない相手って居るの?」
リース 「んー。親父とネイラスには未だに勝てないかもしれない」
シズク 「えぇ!?」
リース 「剣の道もそんなに甘くないって事さ。俺もまだまだだな」
アリス 「女の子部門では誰かしら?」
リース 「シズクと姉貴がいい勝負するんじゃないかなぁとは思うけど」
アリス 「リサさんも剣の使い手だものね。それもかなりの腕前だとか」
シズク 「あー。そりゃ間違いなくわたしが負けると思う」
リース 「じゃあさ、姉貴とセイラだったら、どっちが強いんだろうな?」
リサ (突然しゃしゃり出てきて)「んっふっふ、腕が鳴るわね♪ ここは是非とも直接対決でハッキリさせるべきだわよね! って……あれ? セイラ様?」
アリス 「具合が悪いとか何とかで退散して行きました」
リース 「逃げたな……」
05 肌身離せぬ
シズク 「わたしはこれかな。銀のネックレス」
アリス 「私はお茶会セット。疲れたときはお茶菓子と共に温かい飲み物を飲むに限るわ」
リース 「俺は特にないなぁ。しいて言うならこの剣か?」
シズク 「大切な剣なの?」
リース 「親父から貰ったものだけど。使いやすいから愛用してる」
シズク 「へぇ」
セイラ 「僕は言わずもがな、偉大なる蒼(イアーリオ・ワイス)ですね」
リオ (メルヘンな音と共に登場)「ウフフフ。私とセイラは二人でひ・と・つ☆ 常に一心同体だものね♪」
シズク 「……リオ。その姿でその台詞、誤解する人いっぱいいるから」
リオ 「あら、もちろんわざと言ってるに決まってるじゃない!」
リース 「性質悪い杖だなぁ」