「追憶の救世主第3部予告」





歯車は加速度を増して回りだす。





――イリスピリアに、ジーニア・ティアミスト有り。



シズク達がイリスに帰還して一月。

世界中にばら撒かれた不審な声明文に不安が高まる中、

イリスを駆け巡ったその言葉に、人々は様々な憶測を巡らせていた。




「ジーニア・ティアミスト? 誰それ?」




ある者曰く、それは、救世の光の名ではないかと。




「シズク様は、大丈夫なのでしょうか?」




またある者曰く、それは破滅の闇を示すのだと。




「こっち側に来い。……それだけの理由が、お前にはあるだろう?」








6神の石を巡り、魔族(シェルザード)達は不穏な動きを激化させて行く。

火種はイリスピリアに留まらず、世界へと広がる。








「勇者シーナは、幸せだったのかな?」



光か、闇か。



「お前はもうこれ以上関わるな、ジーン」



”真実”を知った時、彼女はどちらを選ぶのか。



「こんな所で終わらせるつもりかよ! お前が望んだ結末は、これだったって言うのかよ!?」



「もう、終わらせて……」



答えを知る者は、未だ居ない。





――止められるものなら、止めてみるがいい。





最早誰にも、この流れを止める事は出来ない。





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